ヘルプマークの取得方法や配布場所について
赤地に白の十字とハートマークという目立つプレートを見られた方はいらっしゃいますでしょうか?
これはヘルプマークといい、東京オリンピックとパラリンピックに向けて、目にされる機会がどんどん増えていく見込みですのでこの機会に是非知っておきましょう!
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ヘルプマークとは
ヘルプマークとは以下のような、サポートが必要な事が見た目で分からない方が、周囲に支援が必要である事を知らし、サポートを得られやすくするために東京で生み出されたマークです。
- ヘルプマーク配布対象者例
- 難病や内部障害を持つ方
- 精神障害者
- 知的障害者
- 義足や人工関節を使われている方
- 妊娠初期の方
障害者手帳をお持ちの方は勿論の事、手帳をお持ちでない方でも、条件に当てはまる希望者に無償で配布されています。
このヘルプマークの著作権は東京都にあり、商標登録もされておりますので、ヘルプマークの作成や活用をされたい方は、ガイドラインに従い寸法や比率を守るようにしましょう。
ヘルプマークは、縦8.5cm、横5.3cmの四角い樹脂製のプレートで鞄などに付けられます。
赤地に白であしらった十字とハートのデザインで、助けを必要としていることや支援の気持ちを表しています。
ヘルプマークが生まれたのは2012年です。
その当時の東京都議で、人工関節を使われていた山加 朱美さんの提案で東京都が生み出したのが始まりです。
「人工股関節のために痛むことがあり、電車の優先座席に座っていると『若いのになぜ座ってるんだ』と怒られることもあったので提案した」と語られています。
ヘルプマークを持つ事により、周りの人に、電車やバスで座席を譲って頂く、駅などの公共施設で困っている時に声を掛けてもらう、災害の時には避難のサポートをしてもらうといった目的で生まれました。
2016年の障害者差別解消法の施行や、ヘルプマークのJISへの追加で公的な意味合いが追加された事、京都府のヘルプマークの正式導入といった事が追い風となり、ヘルプマークの普及に力を入れる自他体が1年で大きく増加しました。
ヘルプマークの取得方法や配布場所
ヘルプマークの取得方法には特別な申請といったステップはなく、ヘルプマークを導入している自治体の福祉担当窓口などでもらう事ができます。
東京都でのヘルプマーク配布場所については以外のサイトをご覧ください。
ヘルプマークは14の都道府県で既に採用されており、関西でも2016年4月の京都府の採用から始まり、兵庫県以外の2府3県が導入しています。
導入している14都道府県は次の通りです。
東京都、大阪府、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県、北海道、青森県、栃木県、神奈川県、岐阜県、徳島県、愛媛県、広島県
東京都は東京オリンピックとパラリンピックに向けて、全国への普及を目指しておりますので、今後もヘルプマークを導入する自治体が増えてくるでしょう。
ヘルプマークの問題点
ヘルプマークは各地で採用が進む一方、その存在が認知されていない事が問題になっています。
実際にヘルプマーク利用者から、ヘルプマーク採用を決めた自治体に「つけていても気付いてもらえなかった」とのコメントが寄せられています。
京都では京都精華大の生徒が啓発マンガを作り中学生に配る、市バスや地下鉄の優先席近くに英語訳を含むヘルプマークのステッカーを張るといった取り組みを行っています。
その他の地域でも、今後同様の活動によって周知活動が行われる事でしょう。
まとめ
ヘルプマークは取得に申請等の面倒な手続きが不要であり、誰でも手に入れることが出来るので、席に優先して座る為に取得するといった、悪用するケースが出てこないか心配です。
このヘルプマークが正しく使用され、東京オリンピック・パラリンピックで世界にも広まり、日本発のヘルプマークとして世界標準となれば素敵なことですね。